ゾレアによる治療のうち,当クリニックでは現時点では重症花粉症に対して治療を行なっております(ゾレアによる慢性特発性じんま疹,重症アレルギー性気管支喘息の治療は現時点では行なっておりません)。
ゾレアによる治療を保険診療で行なうためには,いくつかの条件をクリアする必要があります。
・特異的IgE抗体の検査結果がクラス3以上
・総IgE濃度の検査結果が30〜1,500 IU/mL の範囲にある
・一定期間の抗ヒスタミン薬+点鼻薬などの既存治療の効果が無効
・ゾレアの投与量/投与間隔が規定範囲内(投与量換算表内)
・抗ヒスタミン薬はゾレアによる治療と併用
・スギ花粉シーズンの2月~5月に2~4週間ごとに投与
保険診療の条件を満たしていない場合でも,医師の判断で自由(自費)診療にてゾレアの注射を行なえる場合がございます。
保健診療よりも割高にはなりますが,花粉症のつらい症状のせいで仕事や勉強,その他の活動のパフォーマンスを低下させないためにゾレアによる治療を検討する意義はあるかもしれません。
ゾレアによる治療
保険診療の流れ
ステップA,B,C,Dの順で診察を行ないます。
1回目の受診
[採血検査&既存の治療薬にて治療]
まず,平常時の身体状況(血圧,脈拍,SpO2などのバイタルサイン)を確認させていただきます。
問診後,重症あるいは最重症のスギ花粉症であるかどうか採血検査にて診断を行ないます(特異的IgE検査;クラス3以上が必要)。採血検査結果は7営業日後に判明します。
1週間以上既存の治療(抗ヒスタミン薬+ステロイド点鼻薬による治療)を行ないます。
2回目の受診
[治療効果確認&採血検査&同意書署名&予約金お支払い]
1回目の受診時に行なった既存の治療の効果を確認します。
既存の治療の効果が不十分な場合にゾレア治療の対象となります。
投与量を決定するための血液検査(総IgE検査)を行ないます(総IgE検査;30〜1,500 IU/mL の範囲にあること)。
結果は7営業日後に判明しますので,お電話にてお伝えします。補足的にショートメールを用いることもあります。
その際に投与量,投与期間,薬剤費用についても伝達いたします。
【治療開始のご準備(2回目受診時)】
2回目の受診の際に以下のご対応をお願いいたします。
①同意書へのご署名:
ゾレア治療および予約金に関する同意書にサイン。
②予約金のお支払い:
薬剤確保のため予約金10,000円(現金のみ可)をお支払い。
【予約金の返還ルール】
治療を完了した場合:
⇒全額返金
(最後の注射の来院時に返却いたします)
予約したが注射をキャンセル,あるいはご来院せず:
⇒返金不可
(薬剤廃棄の際に発生する必要費として申し受けます)
(例外はございません)
7営業日後
電話再診
[投与量および費用&通院間隔を決定・通知]
お電話にてゾレア投与可能かどうかをお伝えします。補足的にショートメールを用いることもあります。
保険適用のある方はこの日にゾレアの投与量と投与の通院間隔(2週間ごとになるのか4週間ごとになるのか),薬剤費用をお伝えします。薬剤費用は投与量によって決まります。
治療内容にご同意いただき治療を行う場合には当クリニックから薬剤を発注させていただき医薬品卸業者からの入荷を待ちます。
予定通りゾレア治療をご希望される場合はお電話で予約日の調整をさせていただきます。補足的にショートメールを用いることもあります。
特異的IgE検査の結果および総IgE検査の結果から,保険適用とならない場合でも自費診療にて医師の判断でゾレアによる治療を行なえる場合がございますので,その場合にはご相談ください。
3回目の受診
[ゾレアを投与]
予約日に受診していただき,ゾレア治療を開始する意思を最終確認させていただき,血圧,脈拍,SpO2などのバイタルサインを確認させていただいた後,ゾレアの投与(皮下注射)を行ないます。ゾレアはクリニック内でスタッフが行ないます。
初回投与後は,クリニック内で15分〜30分程度,体調に変化がないかクリニック内で待機していただきます。血圧,脈拍,SpO2などのバイタルサインを確認させていただきます。
初回投与でない場合は注射後クリニック内での待機は特にございません。
投与数日後~2週間後に効果が出始め,効果の持続期間は約1ヶ月とされています。
土曜AMは混雑することが多いため,
ゾレアを初回注射する場合は土曜AMには受け付けておりません。
ご了承ください。
初回注射でない場合は,土曜AMでも受け付けております。ご安心ください。
当クリニックで採用しているゾレアの形状は,シリンジ型ではなく,ペン型です。ペン型はシリンジ型と違い針が外から見えません。安全ですし処分もシリンジ型に比べ簡単です。
薬剤の性状は両者とも同一ですが,ペン型の方はデバイスが異なるので費用はペン型の方が若干高いです(3割負担で約100~200円程度)。
〇 ゾレア皮下注~mg ペン
× ゾレア皮下注~mg シリンジ
次のような場合,保険診療では投与できないと判断されることがあります。ご注意ください。
・ゾレアによる抗IgE抗体治療を実施する際には,スギ特異的IgE検査の結果がクラス3以上,総IgE濃度の結果が30~1500IU/mLの範囲であることが絶対条件であるため,重症の方などでは総IgE濃度が高すぎ,この範囲を超えてしまう場合
・ゾレアの投与量と投与間隔は,総IgE濃度と体重によって決定されるため,総IgE濃度が1500IU/mL以下であっても,体重が重すぎるため,投与量が限界量を超えてしまう場合
ゾレアの投与量,通院間隔,費用を決定する総IgE濃度および体重との関係について一覧表(投与換算表)を以下に提示させていただきます(JAPIC 添付文書 ゾレア皮下注から引用)。
4週間に1回投与
≒ 比較的 軽症(総IgE濃度が比較的低い)
2週間に1回投与
≒ 比較的 重症(総IgE濃度が比較的高い)
比較的安全性の高い薬剤ですが,以下の副作用が報告されています。
注射部位の反応:
注射した場所が赤くなったり,腫れたり,痒くなったりすることがあります(最も多い副作用)。
アナフィラキシー:
極めて稀ですが,呼吸困難や血圧低下などを伴う重篤なアレルギー反応が起こる可能性があります。
当クリニックでの対応:
初回投与後は,クリニック内で15分〜30分程度,体調に変化がないか待機していただきます。
ゾレアの主な副作用と注意すべき症状 主な副作用は,注射部位の赤みや腫れです。
ゾレア投与後,特に注意すること
ゾレアの投与後は,以下の症状に注意してください。
・気管支のけいれん
・失神
・全身のかゆみ
・呼吸困難
・立ちくらみ
・血圧低下
・じんま疹
・くちびる,舌,のどの奥の腫れ
このような症状が現れた場合,「アナフィラキシー」と呼ばれる病態である可能性があり,全身にわたって生じるアレルギー反応による症状が急激に発症し,まれではありますが重篤な場合は生命をおびやかす危険があります。
ゾレア投与後の注意に関しては,主治医や看護師の指導にしたがってください。思いあたる症状があらわれた場合は,すみやかに医療機関にご連絡ください。
以下に該当する場合は当クリニックでゾレアによる治療を行なうことはできません。
・本剤の成分に対し,過去にアナフィラキシーショック等の重篤な過敏症を起こしたことがある場合
・現時点で,急性の気管支喘息発作を起こしている場合
・妊婦,または妊娠している可能性がある場合
・授乳中の場合
・その他,医師が医学的に不適当と診断した場合
ゾレアの薬剤費 ノバルティス患者さん向けお薬情報から
保険診療の場合,診療費としてゾレアの薬剤費のほかに,初診料あるいは再診料などの諸費用が追加となります。
当クリニックではゾレア皮下注ペンを使用しております。ペン型の方はデバイスが異なるので費用はペン型の方が若干高いです(3割負担で約100~200円程度)。ご了承ください。
4週間に1回投与
≒ 比較的 軽症(総IgE濃度が比較的低い)
2週間に1回投与
≒ 比較的 重症(総IgE濃度が比較的高い)
高額療養費制度などの医療費サポート制度
高額療養費制度などの医療費サポート制度は,加入の保険者や被保険者の年齢および所得によって,利用できる内容や条件が異なります。そのため,最終的には加入の保険者に個別にお問い合わせいただくことをおすすめします。
問い合わせ先(加入保険によって異なります)
・国民健康保険
→ 市区役所
→ 町村役場の国民健康保険課
→ 保険年金課など
・協会けんぽ
→ 全国健康保険協会
・各種共済組合
→ 該当する共済組合
・企業等の健康保険組合
→ 勤務先の健康保険担当部署
・後期高齢者医療
→ 各広域連合
※健康保険資格確認書に保険者電話番号の記載がある場合はそちらにお問い合わせください
ゾレアが目指す治療のゴール
今までの薬を使っても残っている症状をコントロールして,健やかな日常生活を送ることを目指します。